クルーズの旅行会社奮闘記

今までにないレジャー、クルーズを専門とする旅行会社代表のクルーズへの情熱、 クルーズの魅力、ちょっとプライベートを伝えるブログ

2013年11月

日々、多事

月曜日、いやですねぇ。
それは私だけではないでしょ?
ブログやFBでは、話題性ということもあり、ル・ソレアルやらサガやら、そういう話題が多いのですが、洋上は今年の場合45日程度で、あとは横浜で地味な作業の積み重ねであります。
来年は、さらに洋上は減らす予定です。
ということでありふれた横浜での月曜日なのですが、今週27日、横浜港大桟橋客船ターミナルのホールで、全国の港湾関係者の方を前にして「セールスと客船誘致は表裏一体」との題目でお話をさせていただきます。全国40の港から70名もの方が来られると聞いております。
(ここからは興味のない方にはまったく関係のない話になってしまいますことをご了承下さい。)
私の仕事は、クルーズのセールスです。日本発着クルーズは最も日本のお客様に乗船しやすいクルーズです。
そのためにも、当社の場合、SAGA、PONANT、PHOENIXなどの船に日本にまず来てもらう、それが私の大きな仕事のひとつです。それには実績が必要、つまり日本から日本の人が乗船するという実績です。
まず、地球上のアジアというリージョン、その中で日本に船を着ける、これが私の第一のミッションです。
そして、次に日本全国の港湾都市のどこに船を持ってゆくか、という話になります。
先月、ル・ソレアルが日本周遊を行いました。フランス人船客の次に多かったのは日本人船客の方でした。
「それならば、来年も日本へ船を持っていこうか。」となる訳です。
サガは、若干予定外にサガルビーの引退が早まったこともあり、来年はワールドクルーズ、つまり日本寄港はありません。しかし、サガは新しい船を捜しています。そなればワールドクルーズ再開という道が開けてきます。
アマデア、昨年、今年と日本に来航、来年、再来年はスケジュール発表済みで日本は外れています。それは納得の出来る「外れ方」ともいえます。したがって最短でも2016年が誘致のターゲットになります。まだまだ先の話と思いきや、2016年なんてあっという間にやってきます。
シードリーム・ヨットクラブ、ボヤージュ・トゥ・アンティクイティは当面日本寄港は実現しなさそうです。理由のひとつとして、気象状況があります。日本は世界的に見ても悪い海に囲まれてるとの説があります。
しかし、当社取扱のような比較的小型船には素晴らしいクルーズエリアもあります。そのひとつが瀬戸内海です。ル・ソレアルでの航行であらためてその素晴らしさを再認識しました。
 セールスというと、ノルマ、数字、といった単語が出てきがちですが、それだけではつまらない。私の場合小さいながらも私の会社なので私の好きなことが永続的に出来る。その中のひとつのテーマは自分の人生の中で「作品」と言えるようなクルーズを作ることです。それは例えば、サガルビーの2012年ワールドクルーズ。その中から長崎〜上海・宮古島・香港へのセクター(コレクターズボヤージュ)であったり、今春のアマデア大阪〜基隆・シンガポールであったりする訳です。それはけっこう大変でして壮大な準備期間を要することもあります。だから半年や1年で結果を出せ、というような組織社会ではなかなか実現しにくいことかもしれません。しかしその分お客様の感動もより大きなものになります。そしてサガルビーのように「突然の引退表明」、今となってはあれが最後のワールドクルーズ、そして最後の日本寄港となってしまう訳です。
ということで、27日は「横浜に行ってよかった。」と思っていただけるような話を熱意を持ってさせていただきます。
 全然違う話、「世界のクルーズ客船2013−2014」という本が海人社より発刊されました。
http://www.amazon.co.jp/%E4%B8%96%E7%95%8C%E3%81%AE%E8%89%A6%E8%88%B9%E5%A2%97%E5%88%8A-%E4%B8%96%E7%95%8C%E3%81%AE%E3%82%AF%E3%83%AB%E3%83%BC%E3%82%BA%E5%AE%A2%E8%88%B9-2013-2014-2013%E5%B9%B4-12%E6%9C%88%E5%8F%B7/dp/B00GBB3OVO/ref=sr_1_2/377-9773421-0309441?s=books&ie=UTF8&qid=1385348383&sr=1-2

ただ一言、この本は強烈に凄い本です。世界中のクルーズ船、クルーズ会社が網羅されています。私でも知らない船会社がたくさん掲載されています。それぞれの船社情報にはURLも記載されていて、それを手繰ってゆくと、この本1冊で1年は楽しめる本です。なにより各船の過去の変遷もわかる、ここまで調べ上げるのは並大抵のことではありません。編集の中心となられた小池氏には最高の敬意を表します。
「あの船は今どうなっているのか?」、いつかどこかの港で見た知らないあの船「あれは何という船?」、そういう素朴な疑問の回答がすべてこの本には納められていました。
 世界の艦船へ写真が掲載される、それは長年の憧れでもありました。子供の頃、クルーズ情報が摂れる唯一の本でした。大半は軍艦ですが数ページ客船情報がありました。そこには私が写真の師として師事してきた藤原裕氏、阿部謙一氏、谷口修氏などがいつも掲載常連組で、いつかこうなりたいなぁと思っていました。
今回、思いがけず表紙に採用いただけたこと、感無量であります。

ボヤージュ・トゥ・アンティクイティ

週末は軽井沢と草津で紅葉を満喫してきました。
2週間も海の上にいたので、その反動で山に行きたくなったのです。
昨晩は関越自動車道を通り、自宅に着いたのは深夜でした。
横浜から軽井沢はとても行きにくいのです。
今日は忙しかった。今日はワタシ仕事しましたから!!
午前中はロンドンからのお客様と商談。
http://www.mercury-travel.com/vta/
ボヤージュ・トゥ・アンティクイティ社のDAVID氏が来日。今、共同で日本マーケットでの販売戦略を練っているところです。
(ここからちょっとマニアックな話になってしまいます)
 彼は、昔オリエントラインに在籍していました。マルコポーロやクラウンオデッセィを所有していた会社。
そのオリエントラインがNCLに買収され、彼もNCL LONDONへ。しかしかつてのオリエントラインのオーナーは業界ではかなり知られた大物で、ディスカバリー(元アイランドベンチャー)やオーシャンパールなども運航させていました。そして彼が新たに始めたビジネスがボヤージュ・トゥ・アンティクイティ社。DAVID氏の手腕が買われ、彼もも移籍となった訳です。
ボヤージュ・トゥ・アンティクイティのセールスオフィスはイギリス、オペレーションはギリシャ。オペレーションのトップ、NICOS氏はお父さんがチャンドリスラインの船長、その影響で彼も海運業に進みました。
 彼はまず、なぜ私が英国の船社SAGAを取り扱うに至ったのか、大変興味を持っていました。
私の現在の興味はパーソナルな雰囲気を持つ小型船、そしてお国柄が強い個性派の船であること、そしてSAGAは何よりもグレートシップを保有していることなどを説明しました。
 そんな彼も「SAGAのプロダクトは素晴らしい。」と一目を置いていました。
彼および彼のボスは、かねてからアジアでは日本マーケットでの販売に固執していて、いろんなコネクションを伝って調べた結果、「ニホンには変わった男がひとりいる。」という情報を得たようです。
 ひとつのクルーズ会社の販売を手がけるということは、とても責任が重い仕事です。ポナンやサガも今でこそ、少し知っていただけるようになりましたが、販売当初は誰も知りません。つまり0からすべてがスタートするのです。雑誌やテレビの力を借り、旅行会社さんの力を借り、数年がかりでじわっと浸透させてゆくとても根気のいる仕事です。なかには早急に結果を求める船社もありますが、私は自分の仕事のスタンスを変えません。それは時間がかかることを知っているからです。
日本のように成熟しきった国には多品種少量というか、商品の多様性が求められます。その個々のコアなファンの気持ち、マイノリティの贔屓とでも言いましょうか、それを理解することがとても大切です。
ボヤージュ・トゥ・アンティクイティの商品はとてもユニーク。旅の始まりは乗船港の空港へのお出迎え、旅の終わりは下船港の空港へのお見送り。つまりあとは航空券を購入するだけでOK. 陸の旅と海の旅(クルーズ)を組み合わせ、クルーズ中のほとんどの寄港地観光も込み。歴史と文化を探訪する旅、だからボヤージュ・トゥ・アンティクイティ(=古(いにしえ)への航海)なのです。
船会社の名前、船の名前、つまりブランド力が弱くても売れる商品があります。その商品の何か強烈な個性を見つけ出すのです。その強烈な個性が十分に備わっていることを確認できたので、私はこの会社の日本での販売をお引き受けしました。
ぜひボヤージュ・トゥ・アンティクイティという原石に注目していただければと思います。

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ル・ソレアルが教えてくれたこと

 30日に香港で船を降り、31日に日本へ戻り、1日より通常の仕事に戻りました。
おかげさまでル・ソレアルの日本初寄港クルーズもたくさんの方にご乗船いただき、ありがとうございました。
 いろんな方がご乗船されました。その中には、今年名だたる大型船の日本発着も数本ありながらも、
ル・ソレアルを選んでくださった方、お仕事の都合で少し早めにご乗船された方、ヨーロッパではすでに
ポナンに乗船経験がありながら、初の日本寄港にご乗船くださった方などなど。
ディナーテーブルをご一緒させていただく中で、皆さんのクルーズ経験など大変興味深いお話しを伺うことが出来ました。
まずル・ソレアルが、一様に今まで見たことのないタイプの船だったようで、これを機にヨットスタイルの船旅が少し浸透したのでは、と思っております。またfacebookなどもたくさんご覧いただき、今週に入って連日ル・ソレアルへのお問合せ、ご予約をいただいております。方面は様々で、12月のアジアや5月のベニスなどその多様性にはこちらが驚かされるほどです。
 今回のクルーズ、ル・ソレアルは小樽や広島、大阪など、各寄港地で何回か食材を積みました。蟹、野菜、果物、魚からスティックタイプの砂糖にいたるまで。たぶん調達コストはヨーロッパのクルーズに比べかなり高かったと想像しますが、極力新鮮な食材をその土地で仕入れるというエグゼクティブシェフの考えから、こまめに調達していた印象があります。
 ホテルマネージャーと雑談していて印象的だったのは、彼はフランスでホテル業にも従事していたので、
「これまでたくさんの日本人がフランスへ観光で来てくださった。ル・ソレアルの洋上はフランスそのもので、
今度は我々フランスが日本へ出張してやってきたのです。」という言葉。出前のフランスって面白い発想ですね。
 船のスタッフも慣れないアジアの地で、しかも大変な天候の中、船を運航するという仕事は、いつものヨーロッパの運航に比べてもかなり大変な苦労があったようです。しかしル・ソレアルは264名のスモールシップ。そこにはスモールシップに共通する温かみあるおもてなしと、程よい人と人の距離感がありました。
 クルーズは運送業ではなく、サービス業。船客がバカンスにポナンの船旅を選んでくださった。船側はそれにめいっぱい応えてゆく。そして心地よければまたリピートしてくれる。そういう好循環が生まれる船が良い船なのだと考えます。
 乗船中はほとんど船を降りることができません。仕事だから当たり前なのですが、本音からすれば金沢の街も少し歩いてみたかった。広島も久しぶり(グリーンフェリー以来?)に行ったのに出れなかった。大阪は地元なので学友にも再会したかった。船内ではついに一度もショーを観ることは出来なかった。良い船ほど、仕事で乗るのはもったいないなぁ、と思うことがあります。
 船は船客として乗るのがいちばんです。私もいつか普通の船客としてル・ソレアルに乗り、フレンチディナーを楽しみ、ショーを観て、寄港地で散策に出かけたいと思っています。
 来年からは、今回のように私自身が日本人アテンダントとして乗船する機会はかなり減ると思います。いくつかの新しいチャレンジがありまして、そちらにどうしても時間を割かなければなりません。船客の皆さんとお食事をご一緒するのはすごく楽しいのでちょっと残念ではありますが、本当はその道のプロにまかせたほうがいいとも思っています。
 とにかく、週末の夜をむかえました。良い季節になりましたね。
 みなさんもよい週末をお過ごし下さい。

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LE SOLEAL
OCT. 29th 2013
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