3f886d9e.jpg最近のクルーズは、総じてドレスコードが緩くなってきています。それはラグジュアリークラスですら。スーツやドレスを持ってゆかなくていい、荷物は軽くなる、日常の延長で気楽に船旅が楽しめる。まぁ様々な利点があることでしょう。
サガクルーズのドレスコード、フォーマルというよりは超フォーマルとでも呼ぶべきか。船客の大半を占める英国紳士は間違いなく全員がタキシードを着用。それはおしゃれ心ではなく、彼らにとっては当たり前の嗜み。船旅が日常の延長であっていい筈がない。船旅は夢のような、映画のシーンのような、日常とはまったく違う世界、それへの誘いがサガクルーズの超フォーマルナイトであります。
写真のディナーテーブル、12名用の最も大きなテーブル。クルーズディレクターはじめクルーがVIP船客をもてなします。私も久しぶりに緊張しました。私はVIPではありません。場の盛り上げ役で投入されました。各席には船客のネームプレートまで用意されています。最高のワインが振舞われ、フォアグラのテリーヌ、コンソメ、ビーフウェリントンとこの上ない美食の皿が運ばれてきます。これはけして特別なメニューではありません。今宵、全船客がこの美食を堪能しています。高級食材をふんだんに使った贅沢なディナー。「こんなにコストをかけて大丈夫なのか?」と売ってる私も毎回驚きであります。
食事も美味しいと会話も弾みます。各人の緊張も解けてゆきます。英国の船客の方、英語がとても美しい。発音がとても綺麗なので、私にもわかりやすいのです。色んなことを話していると日英の価値観や考え方が似ている点がとても多いことがわかります。ディナーの中盤、同席していたサガクルーズ社のジェームスに呼ばれ「MASAAKI、おれと席を代わろう。左の女性は○○さんですでに200泊を超えている。向かいのご夫妻は○○さんで。。。。気の利いた質問で人と人の会話を繋ぎ、とにかく場を盛り上げるんだ!!」とゲキが飛ぶ。「そんなこと、出来るわけがないだろ!」なんて思っていてはこの仕事は務まらない。器の大きさ、いや小ささが見透かされるというものだ。そうこうしているとエグゼクティブシェフとダイニングのマネージャーが挨拶にやってきて撮影大会に。よしっ、助かった、と思ったのもつかの間、左の上品なご夫人が「あなた、デザートワイン、どれがお薦め?」と聞いてくる。あたかも熟知しているがのごとく、「それなら○○がお薦めです。」とすかさず申し上げる。 (おぉ、ちょっとだけワイン習いに行っててよかった。)
 つまり、タキシードも、気の利いた会話も、食も、ワインも、すべてはソシアルなのである、ということなんじゃないだろうか。翌日から、船内のいたるところでこのテーブル仲間が声をかけてきてくれる。しかもよく喋る。
 数あるクルーズ会社の中で、サガクルーズはかなり個性派、そして最も英国色が強い。サガクルーズ社の人間が「我々こそ真の英国船社である。」と言ってはばからない。安易なディスカウント、そのためのコストダウン、そういった考えはサガにはない。良心的な価格、ユニークなアイデア(例:自宅から港へ無料送迎)、暖かみあるおもてなし、クオリティ高い食やエンターティメント。そこから熱狂的なリピーターが生まれ、サガは激化する英国クルーズマーケットの一角をしっかりと維持し、成長を続けている。
 どのクルーズ会社とも似ていない。
 一度、試していただきたい。
 よかったら、来夏涼しいノルウェーフィヨルドへご一緒しましょう。

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サガサファイアのメインダイニング POLE TO POLE
<サガのライフスタイル>
http://www.mercury-travel.com/saga/lifestyle/