この旅は、パリからスタートします。

暮れかかるヴァンドーム広場、この近くのミシュラン1つ星グランメゾンにて今回の船旅前夜の宴を計画しました。

日本から事前に予約を入れ、やり取りをする中で、ほんの少しだけ「あなたのレストランで食事を楽しみ、翌日からブルゴーニュで1週間過ごします。」と伝えたら、我々のディナーメニューには
A Prelude to summer in Burgundy (ブルゴーニュの夏への序章)と素敵な一文が添えられていました。


オペラガルニエにも近いウェストミンスターホテル、ここにお迎えの車がやってきます。

パリから南東へ約2時間、ブルゴーニュ地方への入り口、ミジェンヌという小さな街に我々の船「ル・ベルエポック」が佇んでいました。
この小さな船を我々11人で貸切、7日間のリバークルーズを楽しみます。
船のスタッフは6人。

この船はバージ船(直訳すると艀はしけ船)と呼ばれるもので、中をきれいに改装しています。写真はお客様と添乗する私の部屋なので少々狭いですが、お客様の部屋はもう少し広く快適です。

2日目の朝、船は水門を通り出発。ヨンヌ川をさかのぼり、ギュルジーという街を目指します。

のどかな風景、綿菓子のようなふわっとした雲、今まで経験した船旅とは全く違う世界。

その横を、2台の専用車が並走しています。

船のスタッフであるエマさんが自ら運転、今日はシャブリへ行き、名門ドメーヌ・ラロッシュでプライベートのワインティスティング。


何世紀にもわたり、ここでドメーヌのワインが熟成されてきました。

5種類の白をテイスティング。
音楽の世界には絶対音感というものがありますが、
もし絶対舌感というものがあるなら、それを持つ方は5番目の最も高価がグランクリュがいちばん美味しいとおっしゃることでしょう。
残念ながら絶対舌感を持ち備えていない私は、自分の気持ちに正直に答えるなら安い方から2番目がいちばん美味いと思いました。
高い=美味い、とはならず。それでもワインの選び方、飲み方は、自由でいいんだと思います。

私たちの船、ル・ベルエポック。
お食事が素晴らしかったのです。
リヨン出身シェフ、アレクシスさんが創り出すお料理は、盛り付けも美しく、繊細で。
フレンチのいろんな食材、技法を存分に楽しませてくれました。
いつもiphoneを使ってメニューを日本語で詳しく解説してくださいます。




我々の船は、夜は停泊、動くことはありません。
だからぐっすり眠ることができます。
夜はとても涼しく、過ごしやすい気候です。

なぜ貸切にしたのか?
もし定員10人の中に1組で外国の方が混じったら、どうなるでしょう。
毎日一緒に食事して、一緒に観光に出かけるのです。
コミュニケーションのことなど、いろいろ気疲れもあるかもしれません。
貸切は大正解でした。今回は過去何らかのクルーズでご一緒された方が多く、とても自然に和やかな雰囲気。

3日目、本日もブルゴーニュ地方を南へ、オセールへ向かいます。

その道中、何人かの方は船を降りてウォーキング。

そして途中で合流。そのために船を停泊させます。

今日のランチメニュー、新鮮なマグロの表面に繊細に火を入れたニースサラダ、デザートはフォンダンショコラ 70%。


今日は船から歩いて出発。背後の丘には旧市街と、名高い3つの教会が美しい背景として広がります。その中の歴史地区を歩いて巡ります。華やかなルネサンス様式の邸宅や由緒ある教会、そして川の近くにそびえる壮麗な大聖堂で知られるオセールは、かつて下ブルゴーニュの都でした。
女性方は時間を忘れてショッピング。貸切=他に船客がいないので、時間を気にすることなく過ごせる、これは初めての感覚でした。

4日目、ヴァンセルという街から専用車でシャンパーニュ地方へ向かいます。
家族経営のシャンパーニュ・メゾン、アレクサンドル・ボネを訪れました。


シャンパーニュ・メゾンのオーナー、バロネスさんのシャトーでシャンペンをいただきます。

年間生産量わずか2万本(モエ・エ・シャンドンは400万本)の貴重なシャンペン。しかも帰る時には購入することが出来ました。

続いて大きなテーブルでマダムを囲んでの昼食会。シャトーには専任の料理人がいて、2人のお手伝いさんが料理を運んできてくれます。

手入れの行き届いた広大な庭、馬も飼っておられて、、、別世界の暮らし。

スローライフ、この言葉がぴったりの旅。
今夜もお楽しみのディナータイム。

夏らしい一皿。

5日目の朝、小さなお客さんがやってきました。

ヨンヌ川を離れ、ニヴェルネ運河へ。放牧されたシャロレー牛が草を食む豊かな牧草地の脇を進み、趣のある閘門をいくつも通り抜けて、ヴィンセルの村ののどかな係留地に向かいます。

サイクリング。

左から
エマさん(この船ではキャプテンと呼ばれてるが、クルーズディレクター敵存在、何でもこなす。)
この船の船長(渇水、増水、そんな苦労は日常茶飯事、常に頭の中にプランB、プランCがあり、行程を決めてゆく)
天才シェフ、アレクシス。

今日のフレンチランチビュッフェは凄い!!

さらに進んでマイイ・ラ・ヴィルから専用車で出発。
12 世紀に建てられ、獅子心王リチャードも訪れたという由緒あるシャトー・ド・バゾッシュをプライベートツアーで見学。のちにヴォーバン元帥によって改修され、丘の上の立地から望む景色も格別で
す。さらにここでは、中世のスポーツである鷹狩りのプライベート実演。城の敷地内で、威厳ある鳥たちを間近に見る体験は忘れられないひとときです。


我々の仲間も果敢にチャレンジ!!

船に戻ると「音楽隊」が待ってくれていました。

今夜のディナーメニュー、シェフからの解説。

ビーツの前菜、楽しい盛り付け。

仔牛肉のロースト、繊細な火加減。


6日目は、朝から出発。
ユネスコ世界遺産にも登録され、ブルゴーニュ屈指の名所として名高い丘上の巡礼の町ヴェズレーへ小旅行。ロマネスク様式のサント・マリー=マドレーヌ大聖堂をはじめ、クラフトショップの散策や、周囲の田園風景を一望する眺めを楽しみました。



マイイ・ラ・ヴィル〜シャテル・サンソワール 航行。
ニヴェルネ運河を南へ向かう最後のクルーズへ出発。運河は、丘の上の村マイイ・ル・シャトーの下で180 度の急カーブを描き、ル・ソワソワのそびえる石灰岩の断崖を横目に進みます。


私も船を降りて、歩いてみました。

その後も絵のように美しいヨンヌ渓谷を抜け、小さな町シャテル・サンソワールの係留地へ。

最後の夜、キャプテン主催フェアウェルカクテル。

7日目の朝、パリへ向かう迎えの車が到着していました。

こんな旅があるんだなぁ。
こんな素敵な旅を、知ってしまったなぁ。
そんなふうに今は思っています。
時計もテレビもない。
ゆっくりと時間が流れてゆく。
旅の思い出って、こんなふうに刻まれてゆくんだなぁ。
今はそんなふうに思ってます。
素敵な7日間をありがとうございました。


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